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画像ドメインのCNNノイズ除去を反復適用したパラレルイメージング再構成

2026.09.10論文解説

背景 

MRIの撮像時間を短縮するために、データを間引いて取得し、複数のコイルで受信したデータから画像を再構成するパラレルイメージング(PI)が広く用いられている。しかし、間引き率を大きくすると、再構成計算の過程でノイズが増幅し、特に頭部中央などで画質が大きく劣化することが知られている。この問題に対し、近年、「画像を複数の波形に分解したとき、少数の要素のみが意味を持ち、それ以外はほぼゼロである」という性質(スパース性)を利用してノイズを減らす反復再構成法が提案されてきた。しかし、間引き率が大きい場合には、本来の信号成分と増幅されたノイズ成分を完全に分離できず、ノイズやアーチファクト(偽像)が残るという課題があった。

アプローチ

今回紹介する論文[1]では、画像ドメインでの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)によるノイズ除去と、k空間(取得したMR信号の様々な周波数成分が混ざった波の集合体)での計測データ整合性を高める処理を交互に繰り返す反復再構成法を提案している(図1)。CNNは高画質画像とノイズ付加画像のペアから学習されており、画像の特徴に基づいて信号とノイズをより精密に見分けられるよう設計されている。頭部FLAIR画像の信号を後処理で間引いたデータに対し、従来のパラレルイメージング法、スパース化による反復再構成法、および提案法を適用し比較したところ、提案手法はノイズとアーチファクトをより強く抑制し、画像全体の誤差も小さいことが示された(図2)。

図1. 提案手法の処理フロー [1]
図2. パラレルイメージング再構成結果 [1]
(A) 再構成画像:(i) 参照画像(間引きなしのPI再構成)、(ii) ノイズ除去を行わない従来PI法、(iii) 従来のスパース再構成法、(iv) 提案法。(B) 参照画像との差分の絶対値画像。

まとめ

本論文では、画像ドメインのCNNノイズ除去とk空間のデータ整合性処理を組み合わせた反復再構成により、従来法よりもノイズとアーチファクト(偽像)を効果的に低減できることを示した。今後、より短時間で高画質なMRI撮像を実現する技術としての応用が期待される。

[1] Amemiya T, Atsuro S, Yukio K, Suguru Y, Toru S. Parallel imaging reconstruction using iterative CNN-based denoising in image domain. Proceedings of the  31th Annual Meeting of ISMRM, 2023; 4771.

DOI:https://doi.org/10.58530/2023/4771


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